本日は「ニューズウィーク日本版特別編集 0歳からの教育【育児編】 育児の秘訣 [ムック]」を紹介します。
本書は、さまざまな研究論文から、育児の秘訣や気になることをまとめた本です。
今回は、特に「気になる!」部分を抜粋してお伝えします。
天才児は遺伝か環境か?
知的能力を左右する要素はいまだにはっきりしておらず、遺伝的要素も環境的要素も関係がありそうです。数々の研究によると、一卵性双生児がそれぞれ別の環境で育てられても、2人は同程度の知能を持つのだそう。また、家族や家庭環境によっても違いが出るそうで、「家族が大卒者か、幅広い知識をもっているか」も影響があるのだそうです。
しかし知能があることは良いことばかりとは限らず、高い知能を持つ人は、悲観的になりやすい傾向があるため、精神面に悪影響が出ないよう注意が必要です。
ネンネトレーニングしても大丈夫?
一部の間で議論される「ネンネトレーニング」。
赤ちゃんが泣いても授乳や添い寝をせずに、放っておき一人で寝れるようにするという訓練の方法は「クライ・イット・アウト(泣かせっぱなし)」と呼ばれ、アメリカでは盛んにおこなわれています。
ネントレを危険視する声は、乳幼児にストレスを与え脳にダメージを与えるのではないかというもの。しかし、これは長期的なストレス、例えば肉体的・性的虐待やネグレクトによって発生するもの。生後一年かけて赤ちゃんは親との信頼関係を築くため、たった何日か泣かせっぱなしにしたくらいで、その関係性が揺らぐことはないと、ミネソタ大学児童発達研究所のアラン・スルーフ名誉教授は言います。
オーストラリアでも、乳幼児期にネントレを行った173人の6歳児に副作用の調査を行ったところ、情緒の発達や親子の親密度などで、ネントレをしていない6歳児との差は認められなかったそうです。
全米睡眠医学学会は「ネントレによって夜泣きや目覚めの回数が減る」結論付けています。情緒の安定や論理的思考の発達には睡眠が必須であり、産後鬱のリスクも軽減するという研究結果もあり、ネントレにはメリットがあるといえそうです。
テレビやスマホとの付き合い方
これまで育児専門課家たちは、赤ちゃんに電子画面を見せたり使わせることに強く反対してきましたが、現代社会において、それを守ることは難しくなってきました。
バンダービルト大学のジョージン・トロセス准教授は「現実世界で様々な人や物と接するのであれば、限られた時間を画面の前で過ごしても発達に害が及ぶとは考えにくい」と言います。
「画面型メディアの中には、有益になるものもある。ビデオチャットなど「情報が自分に向けられたものだ」と分かる相互交流や反応性のあるものは学びを助ける。」と言います。
上手な画面型メディアとの付き合い方は、親が見守ってあげること。子供と親が一緒にテレビを視聴したり遊んだりする、またはよく工夫されたアプリを管理されたスケジュールの中で楽しむ分には、親子が触れ合ういい機会になると言います。
まとめ
・泣かせっぱなしのネントレも赤ちゃんに対するダメージや副作用は見当たらない
・スマホなどの電子メディアは節度を持って使用するのであれば問題ない
・心と体はどう発育する?
・好き嫌いない子に育てる方法は
・「考える力」を鍛える遊び方のコツ
・子供を叱る6つのコツとは
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